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夕方になると軒下や屋根裏からカサカサ・バサバサという音がする、外壁に黒っぽいシミや糞が目立つようになってきたなどの状況に気づいたとき、「業者に頼むといくらかかるのか」「自分でなんとかできないか」「悪い業者に引っかかったりしないか」と、さまざまな不安が重なるものです。
コウモリは鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)で保護されているため、ネズミや害虫と同じように殺傷・捕獲することはできず、正しい知識がないまま対処しようとすると法律違反になるリスクもあります。
※ここでいう「コウモリ駆除」とは、捕獲・殺傷ではなく、追い出し・忌避・侵入口の封鎖・糞の清掃などの対処全般を指します。
この記事では、コウモリ駆除にかかる費用の目安を被害規模別に整理したうえで、自分でできることとできないことの境界線、駆除に適した時期と避けるべき時期、市役所・補助金の実情、そして高額請求トラブルを防ぐ業者の選び方まで順に解説します。
コウモリが住みついてしまう前に、あるいは気づいた今すぐ、対処の見通しを立てる参考にしてください。
侵入箇所が1〜2箇所で軽度なら比較的費用を抑えやすい。天井裏全体に糞被害が及ぶと高くなる場合がある
軽度なら数時間で完了するが、天井裏の清掃・消毒・断熱材交換が必要な重度の場合は複数日かかる
繁殖期(6〜8月)と冬眠期(11〜3月)は作業が困難。夏の繁忙期前の4〜5月が最適
コウモリは法律で保護されているため、専門業者に依頼することが原則
京都大学農学部卒業、京大大学院農学研究科、富山医薬大大学院医学系研究科修了、医学博士。殺虫剤メーカーで家庭用殺虫剤の研究、害虫駆除会社でネズミ、ゴキブリ、蚊、ダニ、樹木害虫駆除作業に従事し、蚊駆除業務を柱に有限会社モストップを創業。
現在では、ゴキブリやネズミ駆除、蚊忌避剤や蚊捕獲器効果確認をはじめ蚊、ゴキブリ、ユスリカ、トコジラミ、カメムシなどを用いた害虫試験、書籍出版、Web記事監修、YouTubeチャンネルの動画投稿、メディア協力などを行っている。
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コウモリ駆除の費用は、被害が1箇所の軽度なものから天井裏全体に及ぶ重度のケースまで大きく異なります。「業者によって言い値がバラバラ」と感じることが多いのは、この費用の幅が広いためです。
まず被害規模別の目安を把握しておくことで、現地調査後の見積もりを正しく判断しやすくなります。
軽度の被害とは、通気口や換気口など特定の1〜2箇所からコウモリが侵入しているケースです。外壁への糞の付着や軒下への少量の堆積は見られるものの、天井裏への巣作りには至っていない段階が目安になります。
この段階であれば、作業範囲が限定されているため比較的短時間で完了し、費用は忌避剤の散布・侵入口閉塞・簡易清掃を含めて1〜5万円程度が目安です。
被害が少ないうちに対処できるほど費用が抑えられるため、少量でも糞を見かけたら放置しないことが大切です。
中度の被害とは、外壁・軒下の複数箇所から侵入しており、天井裏に糞の堆積が始まっているケースです。複数のコウモリが建物に住みついており、糞の量も目に見えて多くなっている状態です。
侵入口が複数あるため閉塞工事の規模が拡大し、天井裏の糞清掃・消毒が必要になります。屋根の形状や建物の高さによっては足場の設置や高所作業が必要になることもあります。作業項目が増えるため費用は5〜15万円程度が目安となります。
なお、天井裏から重い足音がしたり、一箇所に集中した「溜め糞」が見られたりする場合は、コウモリではなくハクビシンやイタチの可能性があります。
見分け方は「イタチ・ハクビシン駆除の費用相場・見分け方」で解説しています。
重度の被害とは、天井裏に複数のコウモリが長期間にわたって巣を作り、糞の被害が広範囲に及んでいるケースです。断熱材への糞の浸透や木材の腐食が起きているほか、アンモニア臭が室内まで漂うようになっている状態です。
追い出し・全侵入口の閉塞・広範囲の糞清掃・消毒・消臭に加え、断熱材の交換が必要になることもあります。作業員の人数・日数ともに増えるため費用は15〜30万円を超えるケースも珍しくありません。被害が大きいほど費用がかかるため、初期段階での対処が重要です。
コウモリ駆除の費用は、主に以下の項目で構成されます。
項目 | 内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
現地調査費 | 侵入経路・被害範囲の確認 | 無料〜1万円程度 |
追い出し・忌避施工費 | 忌避剤の散布、光・超音波機器の設置 | 1〜5万円程度 |
侵入口閉塞工事費 | 隙間・通気口の封鎖、金網の取り付け | 2〜10万円程度 |
清掃・消毒費 | 糞の撤去、消毒・消臭 | 2〜10万円程度 |
再発保証 | 一定期間内の再発に無償対応 | 費用に含む場合が多い |
現地調査を無料で行っている業者も多いため、まずは調査を依頼して被害の範囲と費用の全容を確認することをおすすめします。
価格.com害獣駆除での費用事例
価格.com害獣駆除で実際にお支払いいただいた最小費用は3,300円(税込)〜、費用相場(中央値)は66,000円(税込)前後でした。(2026年5月30日時点)
※軽微な追い出し・侵入口の閉塞から天井裏の糞清掃・断熱材交換まで、被害の状況によって費用の幅が大きく異なります。
価格.com害獣駆除への見積もり依頼は無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
侵入口が1箇所であれば閉塞工事は最小限で済みますが、複数の隙間から侵入している場合は工事の規模が拡大します。屋根の頂上付近など高所への作業が必要な場合は、足場の設置費用が別途かかることもあります。
コウモリの糞は酸性で腐食性が強く、断熱材や木材を傷めます。被害が断熱材にまで及んでいる場合は断熱材の交換が必要になり、費用が大幅に膨らみます。
異変に気づいたら早めに対応することがコスト削減の観点からも重要です。
建物の年数・構造・規模によって侵入口の数や作業の難易度が変わります。築年数の古い一戸建ては外壁の経年劣化や軒下・屋根の隙間が多く生じており、コウモリが侵入できる箇所が多数存在する傾向があります。
屋根の形状が複雑な建物や総二階(床面積や形状がほぼ同じシンプルな四角形の2階建て)でない建物は、軒先や妻壁など高所へのアクセスが難しく、作業費用が上がりやすい要因になります。
一方、集合住宅・マンションでは侵入箇所が共用部(外壁・屋上・換気口)に及ぶ場合は管理会社や管理組合との調整が必要になり、作業の許可取得や施工範囲の調整により工期が延びることもあります。
コウモリの「追い出し」は自分でも行えますが、捕獲・殺傷は鳥獣保護管理法で禁止されています。
「害獣なのになぜ?」と疑問に思う方も多いですが、コウモリは建物や農作物に被害を与える一方で、害虫を捕食する益獣としての側面もあるため、法律で保護されています。
なお、同じ屋根裏に住み着く害獣でも、鳥獣保護法の対象外であるネズミは駆除方法が大きく異なります。
費用相場や侵入経路対策は「ネズミ駆除の費用相場|業者選び・侵入経路まで解説」をご覧ください。
鳥獣保護管理法に違反した場合の罰則は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。「知らなかった」では済まないため、自己判断での殺傷・捕獲は原則として避けてください。
ただし、コウモリを「追い出す」行為は捕獲・殺傷には当たらないため合法です。
専門業者も同様に、忌避剤による追い出し+侵入口の封鎖という方法でコウモリを家から排除します。
同様に鳥獣保護法で保護されているハトも、捕獲・殺傷はできず「追い出し」のみが対応の基本です。費用相場や対処法は「ベランダのハト駆除費用と鳥獣保護法の注意点」で解説しています。
侵入箇所が1〜2箇所に限定されており被害が軽度な場合は、忌避剤を使って自分で追い出しを試みることができます。
市販の忌避剤(ハッカ油系スプレーやナフタレン系忌避剤)をコウモリの侵入口や休憩場所に散布し、コウモリが出払った夕方以降に侵入口をふさぐのが基本手順です。
費用は忌避剤と封鎖資材を合わせて数千円〜1万円程度に抑えられます。
ただし、繁殖期・冬眠期は追い出しの効果が落ち、天井裏・高所作業には安全上のリスクも伴うため、注意が必要です。
以下のようなケースでは、無理に自分で対処せず、専門業者への依頼をご検討ください。
侵入口が複数あると、一つを塞いでも別の箇所から再侵入されるため、すべての侵入経路を同時に特定・閉塞することが必要です。
また、屋根裏や高所への作業は安全装備と専門知識が必要であり、一般の方が対処しようとすると転落などの事故リスクがあります。確実かつ安全に作業を完結させるためにも、専門業者への依頼が適切です。
コウモリの糞には乾燥すると空気中に舞い上がる菌が含まれることがあり、マスクや防護服なしでの作業は健康上のリスクが伴います。
また、断熱材への浸透が疑われる場合は被害の全容を正確に把握するための調査が必要です。専門業者に依頼することで、適切な防護措置のもとで清掃・消毒を行ってもらえます。
繁殖期(6〜8月)は子コウモリが巣にいるため、素人判断で追い出しを行うと思わぬトラブルが生じる可能性があります。
冬眠期(11〜3月)は忌避剤の効果が大幅に低下し、追い出しそのものが難しい状況です。
専門業者は状況を見極めながら安全・合法的に対応するノウハウを持っているため安心です。
市販の忌避剤での追い出しは一時的に効果を発揮することがあっても、侵入口が残っていれば数週間〜数か月で再び侵入されます。
再発を繰り返している場合は、自分では特定できていない侵入経路が残っている可能性が高く、専門業者が熟練した目で漏れなく侵入経路を特定し、再発防止のための閉塞工事を実施します。
コウモリ駆除に適した時期は、春(4〜6月)と秋(9〜10月)です。
繁殖期(6〜8月)や冬眠期(11〜3月)は作業が困難になるため、これを知らずに対処しようとしても効果が出なかったり、倫理的・法的な問題が生じたりします。
コウモリが活発に活動しており、かつ繁殖前後のタイミングである春(4〜6月)と秋(9〜10月)が駆除の適期です。
繁殖期(6〜8月)は子コウモリが巣の中にいます。この時期に親を追い出すと子コウモリが取り残されて死亡し、腐敗による悪臭と衛生問題が発生する可能性があります。倫理的な問題だけでなく、死骸の撤去費用も別途かかるため、この時期の無理な駆除は避けてください。
冬眠期(11〜3月)は、コウモリの動きが鈍く忌避剤への反応が著しく低下します。追い出しの効果が出にくいうえ、壁の内側など深い場所で冬眠しているコウモリを追い出すのは困難です。
「夏になってから慌てて連絡する」というケースが多く、繁忙期は業者の予約が取りにくくなります。コウモリの存在に気づいたら、春先(4〜5月)の段階で早めに動くことが費用・手間の両面で有利です。
市役所への相談は可能ですが、コウモリの駆除作業は行っておらず、補助金も原則として対象外です。
「市役所に相談すれば無料で対処してもらえるのでは」「補助金が使えれば費用を抑えられるのでは」と期待する方は多いですが、実情は限られています。
多くの自治体では、コウモリが民間住宅に侵入した場合の駆除作業を行っていません。市役所(保健所・環境衛生課)に問い合わせると、以下のような対応にとどまるケースがほとんどです。
相談窓口として活用することはできますが、「駆除は専門業者へ依頼してください」という回答が一般的です。
国が設けている害獣対策補助金はイノシシ・シカ・クマなど農作物に被害を与える鳥獣が対象であり、コウモリは原則として補助金の対象に含まれません。一部の自治体で個別に補助制度を設けているケースもありますが、極めて限られています。
ただし、コウモリの糞害によって屋根裏の断熱材や木材が損傷した場合は、住宅リフォーム補助制度や火災保険(破損・汚損特約)が適用できる可能性があります。
費用の節減策として、まず加入している火災保険の約款を確認してみることをおすすめします。
コウモリ駆除を業者に依頼する際は、費用の目安や契約の注意点を事前に把握しておくことが重要です。
悪徳業者がとる主な手口は以下のとおりです。
確認ポイント | チェック内容 |
|---|---|
書面での見積もり | 作業内容・費用の明細が記載されているか |
追加費用のルール | 追加費用が発生する条件を事前に説明しているか |
保証の内容 | 再発保証の期間・条件が書面に明記されているか |
会社情報 | 住所・電話番号・法人登録が確認できるか |
現地調査の質 | 侵入口や被害箇所を図示した報告書を出してくれるか |
「今日契約しないとコウモリが増える」と急かしてくる業者や、書面を渡そうとしない業者は要注意です。その場での即決は避け、内容を持ち帰って確認する時間を確保してください。
トラブルになった場合は、消費者ホットライン「188」に相談することをおすすめします。
なお、価格.com 害獣駆除では、お客様の条件に合わせて最適な業者を1社マッチングするため、ご自身で業者を比較・選定する手間は不要です。実際の利用事例と費用も確認できるので参考にしてください。
軽度(1〜2箇所)で1〜5万円程度、中度(複数箇所)で5〜15万円程度、重度(天井裏全体・糞被害あり)で15〜30万円以上が目安です。
被害の範囲・侵入口の数・糞清掃の必要性によって大きく変わります。まずは現地調査を依頼して、正確な費用を見積もりで確認することをおすすめします。
追い出し(忌避)は合法で自分でもできますが、捕獲・殺傷は鳥獣保護管理法で禁止されています。
侵入箇所が1〜2箇所で軽度の場合は、市販の忌避剤を使って追い出し→侵入口の閉塞という手順で対処できます。
ただし、繁殖期(6〜8月)や冬眠期(11〜3月)は効果が出にくく、天井裏・高所への作業は安全上のリスクもあるため、被害が広範囲の場合は専門業者への依頼が確実です。
春(4〜6月)と秋(9〜10月)が最適です。
繁殖期(6〜8月)に駆除すると子コウモリが巣に取り残されるリスクがあり、冬眠期(11〜3月)は忌避剤の効果が低下します。夏(7〜8月)は業者の繁忙期で予約が取りにくくなるため、気づいたら早めに4〜5月で動くことをおすすめします。
市役所はコウモリ駆除を実施しておらず、補助金も原則として対象外です。
保健所・環境衛生課では対処法のアドバイスや業者の紹介を行っています。コウモリの糞で断熱材が損傷している場合は、火災保険(破損・汚損特約)の適用可否を確認してみてください。
まず管理会社または管理組合に連絡してください。
共用部(外壁・軒下・屋根)からの侵入が疑われる場合、民法上の修繕義務に基づき管理会社が対応費用を負担するケースが多いです。
無断で業者を手配すると費用精算でトラブルになる可能性があるため、先に管理会社へ連絡してから動くことをおすすめします。
軽度(1〜2箇所)は1〜5万円程度、重度(天井裏全体)は15〜30万円以上。被害が広がる前の早期対応が費用を抑えるポイント
違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金。自分でできるのは軽度の忌避剤追い出しまで
繁殖期(6〜8月)・冬眠期(11〜3月)は避ける。夏の繁忙期前の4〜5月に動くと、費用・手間の面でも余裕が生まれやすい
相談・業者紹介は可能。糞害による建材損傷は火災保険の適用確認を
その場での即決は避け、作業内容・保証期間が書面で明記された業者を選ぶ
コウモリの被害は天井裏に糞が蓄積するほど、清掃・消毒・断熱材交換の費用がかさんでいきます。「まだ少ないから大丈夫」と様子を見るうちに、繁殖期を経て数十匹規模になるケースも珍しくありません。
被害に気づいたら、まずは専門業者に無料の現地調査を依頼して、被害の範囲と費用の見当をつけることからはじめましょう。