24h 見積無料
「ブレーカーがよく落ちて困っている……」
「分電盤の交換が必要かどうか全くわからない……」
「どんなときに業者に依頼すればいいのかもわからない……」
「ブレーカーが露出されていて不安……」
ブレーカーや分電盤は、日常生活の安全に直結する重要な設備です。
しかし、初めて工事を依頼する方にとっては、「どのような症状が出たら交換や修理が必要なのか」「どの業者に相談すればよいのか」「費用はいくらくらいかかるのか」など、わからないことばかりです。
この記事では、ブレーカーや分電盤の工事内容、費用相場、業者選びのポイント、安全に依頼するための注意点を、初めて依頼する方にもわかりやすく解説します。
これを読めば、どんな場合に依頼すべきかの目安がわかり、安心して業者に相談できるようになります。
株式会社Y.D.E
代表。第一種電気工事士・一級電気施工管理技士などの資格を持ち、計装工事や制御工事を中心に豊富な施工実績を持つ。工場設備や配管・ラック施工に強みを持ち、現場経験に裏打ちされた専門知識を提供している。
また、YouTubeチャンネル「電気屋優tuber」を運営し、登録者数45,000人超。若手育成や業界の魅力発信にも力を注ぐなど、電気工事の実務と情報発信の両面で活躍している。
ブレーカーや分電盤のトラブルに気が付かず放置しておくと、停電の頻発や感電、火災のリスクにつながることもあります。
ここでは、どのような症状が出たら工事を検討すべきかを、具体的な例とともに解説します。
家電をほとんど使っていないのにブレーカーが落ちる
特定の部屋だけ頻繁にブレーカーが落ちる
ブレーカーの内部部品の劣化、接触不良、または回路の容量不足などが考えられる
古い住宅では、家電の増加に回路が追いつかないケースも多く見られる
停電の頻発だけでなく、家電製品への負荷がかかることで、最悪の場合は電気火災につながるおそれがあり危険
回路やブレーカーの状態を電気工事士に点検してもらい、必要に応じて交換や容量アップを検討しましょう。
雨の日や湿気の多い日にブレーカーが頻繁に落ちる
漏電ブレーカーを入れ直しても、すぐに落ちてしまう
配線やコンセントへの水の侵入による絶縁不良、または古い電気機器による漏電などが原因として考えられる
鼠などの動物が電線をかじってしまうことで漏電することも多々ある
漏電は感電や火災の原因となるため、非常に危険
ブレーカーを無理に上げず、すぐに電気工事士へ点検を依頼してください。
専門の計測器で漏電箇所を特定し、安全に修理・交換してもらう必要があります。
ブレーカーの操作が固い
ブレーカーから異音がする
設置から20〜30年以上経過している
長年の使用による内部部品の劣化や、湿気・ホコリの蓄積による腐食が主な原因だと考えられる
絶縁性能の低下により漏電や火災が発生するおそれがあり、電気の安定供給にも支障をきたす可能性がある
使用年数が長い場合は、見た目に異常がなくても早めに点検・交換を検討しましょう。
最新の分電盤に交換することで、安全性が高まるだけでなく、回路の見直しや容量アップも同時に行えます。
新しい家電を導入してからブレーカーが落ちやすくなった
同時に複数の家電を使うとすぐ停電する
エアコンやIHクッキングヒーター、食洗機などの高消費電力家電を増設したことで、既存の回路容量を超えている可能性が考えられる
頻繁な停電だけでなく、ブレーカーへの負荷が増し、劣化を早める原因にもなりえる
電力の使用状況を見直し、必要に応じて回路を増設したり、分電盤の容量を上げる工事を行うことで解消できます。
家庭の電力使用量に合わせたプランを、業者と相談して決めましょう。
ブレーカーや分電盤の工事にはいくつかの種類があり、目的によって作業内容や注意点が異なります。
ここでは代表的な4つの工事について、目的・作業内容・注意点をわかりやすく解説します。どんな工事が行われるのかを把握しておきましょう。
古くなり漏電・発熱・火災のリスクが高くなっている分電盤を、新しいものに取り換える工事です。
内部部品の劣化や容量不足、ブレーカーの動作不良がある場合に実施します。
既存の分電盤の撤去、新しい分電盤の設置
各回路の配線を確認、必要に応じた補修や再接続
漏電ブレーカーや安全装置の追加・更新
回路ラベルの整備・動作確認
古い住宅では壁内配線も同時に点検しておいてもらうと安全です。
契約前に必ず資格を持つ電気工事士かを確認しましょう。
停電時間を事前に確認し、生活への影響を把握して準備しておくと安心です。
分電盤のサイズ確認をしておきましょう。既存の分電盤より小さすぎると壁の汚れなどが目立ちやすく、大きすぎると収まらない可能性があります。
ブレーカーの役割の1つである、異常時に電気を遮断する機能を維持するために、劣化や不具合を解消することを目的に行う工事です。
頻繁にブレーカーが落ちる、スイッチが熱くなる、焦げ臭いなどの症状がある場合に交換が必要です。
劣化したブレーカーの取り外し、新品との交換
端子や接続部の増し締め・絶縁チェック
分電盤全体の動作確認
ブレーカーの型番や容量を事前に確認しておきましょう。
同じ症状の頻発で相談する場合は配線側の異常も考えられるので、電気業者に診断を依頼しましょう。
個人での交換は感電や火災のリスクがあるため、必ず資格を持つ電気工事士に依頼しましょう。
電気使用量の増加や家電の追加に対応するために行う工事です。
新しくエアコンやIHクッキングヒーターを設置する場合、既存回路では容量が不足することがあります。
新たな回路の分電盤への追加
必要に応じた専用ブレーカーの設置
目的の部屋までの新規配線の引き込み・コンセントや機器への接続
絶縁チェック・電圧確認・動作テスト
契約容量の変更
配線が露出する場合があるため、事前に仕上がりについて業者から説明を受けることをおすすめします。
不要な回路追加を避けるために、設置機器の消費電力を確認しておきましょう。
工事範囲が変わる場合があるため、事前に家の構造を共有しておきましょう。
漏電による感電や火災を防ぐために行う工事です。古い住宅では漏電ブレーカーが未設置の場合もあります。
漏電ブレーカーの取り付け、または既存ブレーカーの交換
絶縁抵抗値の測定・漏電箇所の点検
分電盤全体の安全確認
配線側の漏電が原因の場合、ブレーカー交換だけでは解決しないことがあります。
施工後も定期的に漏電ブレーカーのテストボタンを押して、動作に問題がないか確認しましょう。
漏電ブレーカー作動後は早めに点検・交換を依頼しましょう。
個人で作業すると感電や火災の危険があるため、必ず資格を持つ業者に依頼しましょう。
ブレーカーの種類や容量、劣化状況や接続端子の状態、分電盤内の配線の劣化や整線の必要性によって、費用が変動する場合があります。
また、交換個数により1個当たりの値段も変動します。
分電盤の種類や回路数、設置場所の構造(壁内・床下・屋外)、古い配線や追加部材の有無によって、費用が変動します。
増設回路の数や配線距離、配線ルートの取り回しや壁材・床材への対応、回路分岐やブレーカー容量変更の必要性によって費用が変動します。
設置環境や既存設備の状態、配線や分電盤の内部劣化の有無によって、費用が変動する場合があります。
また、交換個数により1個当たりの値段も変動します。
地域や業者ごと、作業内容によっても費用は変わってくるので見積もり時にしっかり確認しましょう。
ブレーカーの種類や容量、個数、分電盤内の接続確認や追加作業の有無によって作業時間が変動します。
分電盤の種類や回路数、配線の劣化状態や撤去作業の難易度によって作業時間が伸びる可能性があります。
配線距離やルートの複雑さ、壁材・床材への対応や追加ブレーカー設置の有無によって所要時間が変わります。
既存配線や分電盤の状態、設置作業や絶縁チェックにかかる時間によって所要時間が変動します。
ブレーカー・分電盤工事の費用をできるだけ抑えるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
工事前の準備や電気業者選びの工夫、補助金の活用など、具体的に確認してみましょう。
見積もりを複数の電気業者から取得し、内容や費用を比較することで、相場感を把握できます。
作業内容や部材の内訳をしっかり確認し、不要な追加費用を避けましょう。
標準工事に含まれないオプションや装飾的な工事は、必要がなければ省くことで費用を節約できます。
追加配線や特殊なブレーカー設置の必要性も、事前に電気業者に確認しておくと安心です。
分電盤やブレーカー交換に関する補助金や助成金を利用できる場合があります。
事前に自治体のサイトや電気業者に確認し、利用できる場合は申請手続きを行い、少しでも自己負担を減らすのがおすすめです。
どの回路や部屋で問題が発生しているかを整理して電気業者に伝えることで、無駄な追加工事を避けられます。
明確な依頼内容を伝えることが、費用を抑えるポイントです。
スムーズに依頼するための事前準備リストを用意したので、見ていきましょう。
ブレーカーや分電盤の工事は、事前準備がしっかりしていると、作業がスムーズに進み、費用や時間の無駄を減らせます。
ここでは、初心者でも迷わず準備できるポイントを見出しごとに詳しく解説します。
どの部屋で問題が発生しているかを整理しておくと、電気業者に正確に伝えられます。
依頼内容(交換・増設・容量変更など)を明確にしておくことで、余計な追加作業を避けられます。
賃貸物件では、管理会社や大家さんに事前に許可を取る必要があります。
無断で工事すると契約違反になる可能性があるため、必ず確認しておきましょう。
現状の分電盤やブレーカーの写真を撮影して電気業者に共有しておくと、事前見積もりや作業計画がスムーズになります。
分電盤の型番や外側のサイズを測って伝えることでスムーズに工事が進むことがあります。
設置環境の状況が事前に伝わることで、作業時間や追加費用の削減にもつながります。
ただし、分電盤内部のブレーカーのサイズを測る作業は感電の危険があるため、業者に任せることをおすすめします。
ブレーカー1つの交換などの小規模な工事の場合でも、電気作業員一人分として費用を見積りされることが多いです。そのため、照明器具の交換やエアコン工事など別途電気工事と兼ね合わせる事で作業内容に対して費用が割安になることがあります。他にも工事が必要な個所はないか確認しておきましょう。
分電盤周辺の荷物を移動し、作業スペースを確保しておきましょう。
停電が必要な場合に備えて、冷蔵庫やパソコンなどの電源管理をしておくと安心です。
長時間停電になる場合は、冷暖房や生活への影響も考慮して対策を準備しておきましょう。
ボード粉が舞う恐れがあるため、周辺に衣類や大事な物がある場合は移動させておきましょう。
工事内容や時間によっては立ち会いが不要な場合もありますが、ブレーカーの操作確認や現場指示も必要なため、基本的には在宅することをおすすめします。
ブレーカーや分電盤の工事には、施工後の保証期間や点検サービスを設けている電気業者もあります。契約時に必ず確認しましょう。
緊急対応が可能な業者もありますが、通常は日中の作業が一般的です。また、夜間や休日の依頼の場合は特に、追加費用やキャンセルポリシーについて確認が必要です。
ブレーカーや分電盤は、家庭の安全と快適な生活を守るために欠かせない設備です。
初めて電気業者に依頼する場合でも、トラブルサインや工事内容、費用や所要時間、事前準備や安全確認のポイントを理解しておくことで、安心して相談できます。
この記事で解説したように、ブレーカーが頻繁に落ちる、漏電ブレーカーが作動する、分電盤が古くなっている、電力使用量が増え容量不足になるなど、具体的な症状が現れたときは、早めに工事を検討することが重要です。
安全確認を怠らず、必要な工事を適切なタイミングで行うことが、停電や事故のリスクを減らし、安心で快適な暮らしを守る最も確実な方法です。
初めての方も、今回のポイントを参考にして、安心して電気業者に相談してみてください。